Webサイトのデザインはどう考える?

2020.11.19

マーケティングとブランディングから考えるデザイン

 

Webサイトについてどれくらい知っていますか?

Webサイトの制作を依頼される場合、まったく新規の事業の立ち上げに伴うWebサイトの新設と既存のWebサイトのリニューアルがあります。ここでのWebサイトは、基本的に会社のWebサイトと言うことになりますが、Webを活用するものでは、通販サイト=オンラインショップやLP=ランディングページ→主にネット広告から飛んでくる見込み客の着地点という意味で、ランディングなのですが、そうしたページ(最近は単独のページはGoogleの評価が低いので、通常は会社のWebサイトのドメインの中に置きます。)、あとは、営利目的ではない活動のWebサイトもあります。

新規にしても、リニューアルにしても、Web制作会社がクライアント(お客さん)会社のWebサイトを考えるときは、Webサイトを作るために、クライアントにどんなWebサイトを作りたいですかと聞いて、それをそのまま制作するというのは問題があります。(野暮というものです)
なぜなら、お客さんは、Webサイトのプロではないからです。
もちろん、クライアントはこんなサイトが欲しいという方もいますが、多くの方がよくわからないので、どんなサイトがいいでしょうかと相談されるケースがほとんどです。

会社によっては、ある程度の規模になると、Webサイトの管理部門や担当者がいて、Webサイトをどうするかを、会社の戦略の中で、何を発信するのか?どう表現すべきか?など、他社やいろいろなWebサイトを研究しながら、会社に必要な表現を考えます。そうして方向性や具体的な項目、内容を考えて、制作会社に相談、依頼されます。社内でWebデザイン担当者が制作する場合も最近は増えてきました。

小さな会社や規模が小さな会社は、Webサイトについて重要だけれど、なかなか時間を裂けないということで、外部のプロの協力を仰ぐわけですが、そこには、いろいろな制作会社さんがいるので、これは本当に出会いご縁だと思いますが、いい制作会社さんに当たればいいですが、そうでなければ、時間とお金を無駄にすることにもなり兼ねません。

 

Webサイトは経営者の心の鏡

Webサイトは、いまやもっとも重要な会社の情報発信ツールであり、ある意味で会社そのものを見られるもの、見てもらうものでもあります。
寝室を見ると、その人の性格がわかると言います。寝室はまあ、あまり人に見せる場所ではないし、多くの人は見せたがらないかもしれません。寝室はとてもプライベートな空間なので、起きたらシーツや布団はそのままだったり、パジャマを放ったままにしていたり、寝室がごちゃごちゃしていたりする人も結構多いものです。寝室は心の鏡と言われます。寝室をきれいにすることは、あなたの心の中を整理整頓することでもあります。

実は、Webサイトも、寝室と同じようなところがあります。会社やビジネスのことは一生懸命でも、つまり目の前のことやお客さんと接近戦で、直接対峙する部分では、きちんとしているのに、いざ、Webサイトやオフィスの中はぐちゃぐちゃだったりします。
オフィスにお客さんがあまり訪れない会社は、意外に雑然としがちです。Webサイトも実は同様で、Webサイトをあまり重要に捉えていなかったり、重要さに気がついていないと、Webサイトの品質が低く、手をかけていないので、適当なものになってしまっていて、ある意味で、寝室をそのまま公開しているような状態になっていることに気づいていない経営者の方も多いものです。

言うなれば、Webサイトは、会社の心の鏡、経営者の心の鏡であると言えるのです。あなたの会社のWebサイトはいかがでしょうか?

 

何のためのWebサイトか?

さて、Webサイトはただ、こういうWebサイトにしたい。こういうWebサイトがいいのではないかという、漠然としたイメージも大切なのですが、何よりもWebサイトは、経営戦略と連動して、しっかりとした戦略ベースで考えていく必要があります。

戦略とは結果を出すために考えるもので、そのためには、何よりも結果であるゴール、目標設定が必要です。そして、なぜそれを達成する必要があるのか?何のためにするのかという、その理由、目的です。そして、ゴールへ行くためにどうやっていくのか?どのようなプロセスでいくのかなど、その道程、行き方を考える必要があります。そのために、どのようなリソースが必要なのか?何があって何が足りないのか?補給はどうするのか?

Webサイトを考える時も同じです。経営戦略があって、それを実現するために、Webサイトの目的があり、どう言う結果、ゴールを目指すのか?まずそこからです。
そうしたことが明確でなく、漠然とWebサイトがつくられているのをたくさん見ています。

Webサイトは、ブランディングとマーケティングの両面で考える必要があります。単にデザインの善し悪しで考えるのではありません。特に、経営者や制作者の好みで作られるものではないのです。もちろん、経営者が戦略的に考える世界を表現することが、経営者の表現したい世界であることから、経営者の意見がしっかり反映されることは大事です。ただ、それが個人的主観に偏りすぎるのは注意した方がいいでしょう。

 

ブランディングでWebサイトを考える

ブランディングでWebサイトを考えるなら、まず会社、事業の世界観をどのように表現するか、また、ターゲットであるお客さんはどのような世界観を求めているのかを表現していく必要があります。そして、どのような価値観を持って、会社を運営しているのか、商品やサービスを提供しているのかを表現し、お客さんの共感を得るようにする必要があります。

ブランディング的には、こうした世界観の中で、どのような体験をしていただくかのかがもっとも重要で、この顧客体験こそブランディングの核になります。
せっかくWebサイトを訪問したのに、満足できる体験ができなかったということがないように、そのために何をどう提供すればいいかを考える必要があるのです。それは、デザインの雰囲気や品質もありますが、建物と同じで、レイアウトや動線をよく考えないと、使いにくかったり、何がどこにあるのか分からなかったり、迷子になったりします。
どうしたら快適にWebサイトを使っていただけるのか、見やすさや使いやすさを考えることはUI=ユーザーインターフェイスと言います。また、どのような体験をするのかは、UX=ユーザーエクスペリエンスといいます。
Webブランディングでは、これら世界観と品質、UI/UXをどう考えていくかがポイントになります。

 

マーケティングでWebサイトを考える

Webサイトをマーケティング的に考えると、Webブランディングに加えて、サイト訪問者、見込み客にお客さんになってもらえるよう、商品を購入していただいたり、そのきっかけになるように→最終的にはお客さんになっていただくことを目的に、どうしたら、お客さんになってもらえるかを考えていく必要があります。
Webサイトで商品を買っていただいたり、お客さんになるきっかけを作るために、PDF資料をダウンロードしてもらったり、サンプルを申し込んでもらったりすることを、コンバージョン=転換といいます。
マーケティングは集客から顧客化、そして、リピート化、もしくは他の見込み客の紹介まで、もっと言えば、商品開発までがマーケティングの範囲ですが、どう言う商品・サービスをどのように知ってもらって、興味・関心を持ってもらって、購入へと結びつける。。。至っていただくか。。。このプロセス全体を見ていかないと効果は期待できませんが、Webサイトはその中でも、大きな役割を持っているツールであり、ツールを超えて、お客様と出会う大切なコミュニケーションスペース、共有空間でもあります。
そうした意味で、商品についてどのように理解してもらうか、深めてもらうか、体験してもらうかなど、見込み客、お客様の商品への興味・関心をより深めて、気持ちを育てていただけるそんなWebサイトにする必要があります。

 

ブランディングとマーケティングは両輪

経営戦略からこれらの方向性、どのように扱うか、表現するかが決まり、ブランディングとマーケティングをどにような戦略でカタチにしていくのか、そのために、Webサイトの表現、デザインがあります。
デザインは、言うなればどんな表現でも可能です。しかし、会社の戦略は、その特異な個性唯一無二の特徴特質ユニークネスである、あなたの会社にしかない、ここだけの特別な魅力USPから定められる方向性なので、そこから立ち現れてくるブランディングとマーケティング戦略はすでにその方向性が決まる訳なので、そこから表現されるWebサイトも自ずと決まってくると言うことです。この逆はあり得ません。
そういう意味で、制作会社を決めるときは、経営戦略を理解できる会社に依頼しないと、できあがったはいいけれど、ブランディングとマーケティングを含めたトータルな戦略的な結果を得られないと言うことになりかねないので、ぜひ、そこをよく考えていただけたらと思います。

あなたの会社の経営のヒントになったら幸いです。

他にも、いろいろな角度で経営やマーケティング、ブランディング、Webサイト制作について、お伝えしていますので、他の記事もぜひ、お読みください。ありがとうございました!

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Inspirater 和田達哉
株式会社マイルストーンデザイン 代表