ヒーローズジャーニーを生きる【前編】スターウォーズに隠された秘密

2020.12.02

ヒーローズジャーニー前編

スターウォーズに隠された秘密

 

今回、ヒーローズジャーニーをテーマに書きましたが、内容が思った以上に長くなってしまったので、2回連続の掲載にします。今回は前編・・・

 

世界中の神話研究から見いだした共通のパターン

ヒーローズジャーニーという言葉をご存じですか?
ヒーローズジャーニー=英雄の旅は、誰もが経験している人生の旅です。

私たちは、このヒーローズジャーニーから、人生を俯瞰して見ることができ、人生に起こる様々な出来事をヒーローズジャーニーとして捉えることで、人生に前向きに、積極的に関わっていくことができます。
ヒーローズジャーニーを知っているか、知らないかで、人生の向き合い方対応、困難をどう越えていくか・・・あなたのものの見方捉え方が大きく変わります。
人生には困難がつきものです。困難のない人生はつまらない人生かもしれません。しかし、その困難が過酷過ぎて耐えがたい人生を歩む人もいます。

神様は、その人が乗り越えられない困難は与えないと言います。

究極の困難は、「死」に向き合うことでしょうか?
それとも、死ぬことさえ許されない過酷さでしょうか?

ヒーローズジャーニーは、神話学者ジョセフ・キャンベルによって見いだされたもので、彼が世界中の神話を研究する中で、地域も、環境も、文化も異なり、全く繋がりのない場所であるにも関わらず、世界中の神話の物語の中に、ひとつのパターンがあることを発見しました。それを「ヒーローズジャーニー=英雄の旅」と名付けたのです。

ジョセフ・キャンベルは、1960年代~1970年代に特に注目され、多方面の識者に影響を与えた人物ですが、欧米では特に知られていて、日本でも彼が出演した著名なジャーナリスト/ビル・モイヤーズとのTV対談「神話の力」が放映され(1988年頃/ジョセフ・キャンベル没後/1987年没)話題になりました。
ジョセフ・キャンベルは、神話学者でしたが、実質的に、社会学者であり、哲学者であり、文化人類学者だったと言えます。人間とは、人類とは何か、生きることとは何かについて、彼の希有な人生の中での気づきから、その深い人生観が語られ、その言葉からは多くの学びがあります。

ジョセフ・キャンベル
神話学者ジョセフ・キャンベル

 

映画スターウォーズに隠された秘密

さて、ヒーローズジャーニーですが、多分、もっともこれについてわかりやすいのは、映画スターウォーズです。と言っても、スターウォーズを見たことがありますか?と聞いて、意外にも見たことがない人が多いのには驚かされます。これだけ有名な映画ですが、私が質問して半分以上の方が見たことがないと、いつも反応を得ます。あなたは見たことがありますか?

スターウォーズだけでなく、ロード・オブ・ザ・リングやマトリックス、ターミネーター、アバター、バットマン、スーパーマン、アイアンマン、ワイルドスピードなどなど、SFやアクションモノはほとんどですが、プラダを着た悪魔などのサクセスストーリーも同様にヒーローズジャーニーのパターンになっています。もっと言えば、桃太郎も、浦島太郎のお話も、日本の昔話も多くがこのパターンになっていることは分かると思います。

スターウォーズは、少なくとも名前はほとんどの人が聞いたことがあると思います。実は、第一作目は、1977年公開なので、今からもう43年も前に公開されているのですが、監督のジョージ・ルーカスがこの映画を構想し、制作しようとしていたのは、スペースオペラと言われる宇宙冒険第活劇だったのですが、その構想の過程でジョセフ・キャンベルのヒーローズジャーニーを知って、それまで考えていた映画の構成を、まったくこのパターンに置き換えて考え直し、シナリオがつくられたと言うことで、結果、低予算での製作だったにも拘わらず、世界的な大ヒット映画となりました。

その後のハリウッド映画に大きな影響を与え、このヒーローズジャーニーのパターンは、現代においても、ハリウッド映画の物語構成の黄金のパターンであり、世界中の映画や物語作りの基本パターンとして影響を与え続けています。
スターウォーズを見たことがない人でも、ハリウッド映画に限らず、様々な物語でこのヒーローズジャーニーのパターンが用いられているので聞けば、なるほどと理解されると思います。

スターウォーズ第一作(エピソード4)1977年公開

 

基本はシンプルな3幕構成

ヒーローズジャーニーは、基本的にはとてもシンプルな構成となっていて、いまいる場所から離れる、そして、試練の旅を経て還ってくるというものです。

Separation=旅立ち、離別、別れ

Initiation=試練の旅、通過儀礼

Return=帰還

この課程に細かなディテールがあるのですが、この3つのプロセスの中で、私たちが普段暮らしている何気ない日常の世界。平和で、特に不自由やトラブルもなく、ある意味で退屈であり、幸せな日常の世界があります。それに対し、未知の世界=非日常の世界があって、こちらは様々なトラブルや問題が発生し、混乱し、緊張を強いられ、怖れや不安、心配、怒りや苦しみを体験します。

日常の世界とこの未知の世界の間には境界があり、平和な日常から旅立ち、この境界(threshold)を越えて未知の世界に入ります。この未知の世界に入る課程から未知の世界から戻ってくるまでが、試練の旅であり、イニシエーション=通過儀礼となります。

通過儀礼とは、大人になるために必ず行わなければならない儀式として世界中の文化圏で、何らかの儀式やイベントが行われていました。原始的な伝統や文化を守る部族や民族では現代でも行われている成人の儀式や割礼などがありますが、時に、命を落とすものもいるような過酷な儀式もありました。現代でも形を変えてイニシエーションはありますし、日常的にヒーローズジャーニーは起こっているので、その中で様々な試練の旅としてのイニシエーションが起こっていることは、理解できるでしょう。

 

目覚めとは、あらがえない運命の物語

スターウォーズをご存じのない方にも、スターウォーズの概要でこのパターンを理解していただけたらと思います。

主人公ルーク・スカイウォーカーは、両親がおらず、叔父、叔母が経営する砂漠の地下で茸をつくる農場で育てられました。10代後半になってルークは、伝説に聞くジェダイという騎士たちの話に興味を抱き、叔父にその話をしますが、叔父はそんなものはいないと話を聞きません。ある日、機械やロボットの廃品回収・販売をして移動するジャワたちがやってきたので、ルークは叔父に言われ、彼らから農場の作業用にロボットを2体購入します。
そのロボットの整備中に、1体のロボットが、お姫様からの救援メッセージを受け取ります。しかし、彼にはどうすることもできません。その夜、2体のロボットは逃げだし、翌朝、ルークはロボットを探しに谷に向かいますが、そこで、砂漠の盗賊に襲われ気を失います。なんとそのルークを助けてくれたのが、オビ・ワンという年老いたジェダイの騎士だったのです。
ロボットを回収し、ジェダイのオビ・ワンを連れたルークが農場に帰ると、農場は帝国軍に襲われ、焼け野原になって、叔父、叔母も殺されていたのです。
ロボットには、反乱軍を指揮するレア・オーガナ姫の秘密のメッセージが託され、それを知った帝国軍が追跡してきたのでした。
そして、ルークは、師オビ・ワンとロボットたちと共に、お姫様の救出の旅に出るのです。
ここからは、ハラハラ、ドキドキの数々のドラマ、危機があり、それらをなんとか克服したルークたちは、最後には、敵の巨大な中心基地、デス・スターの破壊に成功し、勝利を収めるのでした。

これが第一作目で、ここから昨年(2019年)公開の最新作まで、42年間続いた全9作の物語が完結しました。
さて、この簡単な物語の始まりを読んでいただくと、ヒーローズジャーニーがいかに始まるかがよく分かります。

ルークは、地平線まで見渡せる何もない農場で、叔父、叔母と刺激も変化もない日常を暮らしていて、平和かもしれないけれど、退屈で、成長のない日々を過ごしていました。
そこに、突然、見たこともないような美しいお姫様の映像が現れ、助けを求められます。
さらにロボットは逃げだし、探しに行ったルークは盗賊に襲われ、気がつけばそこには、話に聞いて憧れていた、本当にいるのかもわからない伝説となっていたジェダイに助けられ、農場に帰れば焼け野原で、叔父、叔母も丸焦げになって殺されてしまった。

こんなセンセーショナルな展開はありません。そして、目の前には、お姫様からの救援があり、伝説のジェダイがいて、自分の居場所はなくなってしまった。。。こうなったら選択肢はひとつ、ジェダイと共に、お姫様を助けに行く以外に、他に道があるでしょうか?


ジェダイの騎士オビ・ワンとルーク・スカイウォーカー

ご存じと思いますが、よく出てくる敵のダース・ベイダーは、実は、ルークの父親だったのです。叔父、叔母はそのことを知っていて、ダース・ベイダーも元はジェダイの騎士だったので、ルークにもそのジェダイの血が流れていて、叔父、叔母はいつかその血が目覚めルークに試練が訪れることを不安に思っていたのでした。だから、ルークにはへんぴな砂漠の農場で、何も知らず静かに生きさせようとしたのですが、運命は本当のルークを目覚めさせようとしたのです。

今回の前編はここまで、次回に続きます。。。

To Be Continued!

 

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Inspirater 和田達哉
株式会社マイルストーンデザイン 代表